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絶対音感はある脳波の強さで説明でき、かつ後からでも強化できる可能性がある

光の周波数によって赤・緑・青などの色を我々は認識しており、色覚に異常がなければ、通常、これは赤色・これは黄色などと認識することができます。
一方で、音に関しては、音の波の周波数によって高い・低いという認識をしますが、聞いた音がドである、ミであると名前を言える絶対音感は、逆に一般的には難しいことです。

シカゴ大学による新しい研究で、絶対音感の能力の説明因子として、frequency following response(FFR)と呼ばれる脳波が重要であるということが分かりました。

この研究では、絶対音感のある人と、そうでない音楽家に音を聴かせ、そのときのFFRの強さを測定しました。
これまで、絶対音感の能力は、楽器を習い始めた年齢、声調言語の経験があるかないか、音の微細な違いを聞き分ける能力などでも説明することができましたが、この研究からは、FFRの強さがもっとも説明力が強いという結果になりました。

FFRという脳波は、音に対する脳の情報処理の順番として、比較的最初の方で行われるときに発生する脳波です。
そのため、この結果からは、絶対音感を持つ人は、最初の段階から脳の処理が普通の人と異なることを示唆しています。

絶対音感は、幼いころに音楽を始めた時しか獲得できないと言われていますが、この研究結果から、時間をかけてFFRを強くしていくことで、絶対音感を後から獲得できるかもしれないと研究者は述べています。

Reis, K.S., Heald, S.L.M., Veillette, J.P. et al. Individual differences in human frequency-following response predict pitch labeling ability. Sci Rep 11, 14290 (2021). https://doi.org/10.1038/s41598-021-93312-7

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