フィンランド人の大人39名を被験者として、中国語の音素を1日2時間、4日間連続で受動的に聞き流すグループと、何も聞かないグループに分けて実験が行われました。
実験の前後で、聞かせた中国語の音声や、中国語の音声に似せた合成音を聞かせ、そのときの脳活動を測定したところ、受動的に聞いたグループの脳活動だけが強化されていました。
脳活動は変化していたものの、一方で、実際に聞き分け能力が高まったかをテストすると変化(向上)は認められませんでした。

この実験では、聞き分ける能力の向上にはつながらなかったものの、聞き分けるために必要な脳活動は強化されていることが確認されました。
そのため、外国語を学習する時、まず最初は受動的に聞き流すだけのセッションを設けたり、家事やジョギングをしているときに聞き流すなど、外国語学習がスムーズに行えるよう脳を準備させておくことに使えるかもしれないと研究者は述べています。